ArchiCADでカレ邸を作ろう企画、第8回目です。
今回はカレ邸のシンボルとも言える、エントランスホールからリビングルームに繋がる曲面天井を作成します。
この天井は、断面形状ツールを使って作りましょう。
エントランスを切断する断面図を元図として参照し、「塗りつぶし」ツールを使ってトレースしてゆきます。厚みの無いただの線では断面形状に使えないので、必ず厚み(面積)を持たせるように描画します。
今回は約70mm程度の厚みで描いています。一般的なLGS天井と同等、という仮定です。
断面図上で塗りつぶしを描き終えたら、その図形を「切り取り」(CTL+X)します。
そうしたら、断面形状マネージャー(下図)を開き、「新規作成」を押します。
「断面形状を追加」のウインドウで適当な名称を入力します。今回は「エントランス曲面天井」としておきます。
「OK」を押すと断面形状の作成画面に入りますので、先ほど切り取りしておいた塗りつぶし図形を「貼り付け」(CTL+V)します。下図のように、画面上に塗りつぶし図形が貼り付けられます。
原点は向かって右側の下端で合わせます。
この塗りつぶしに対してビルディングマテリアルを与える必要がありますが、テクスチャーは後で調整できますので、ここはひとまず適当な木質系のビルマテを与えておきます。
それから、水平方向への押し出しなので、必ず壁か梁で使用できるように設定しておいてください。今回は天井ということで、梁ツールを使います。
断面形状として保存すると、壁や梁ツールから先ほどの属性を使用できるようになります。
下図は、梁ツールで断面形状の「エントランス曲面天井」を選択しているところです。
左上あたりの壁のコーナーから、図面上の下方向に向かって断面形状を描画しているところです。
壁に沿ってまっすぐ下に梁を描き、入り口側の壁面までで止めます。
上方向への幅が足りないので、反対側(寝室側)へも天井(梁ツールの断面形状)を伸ばします。
寝室側の壁の手前で止めます。
上の作業が終わった時点で、断面図ビューで見たところ。
FL±0に配置されていますので、上げる必要があります。
断面ビューでシフトを押しながら、天井全体を垂直移動。
適宜拡大しながら、できるだけ下図に合わせます。
高さ調整が終わった段階で、エントランスからリビングルームに向けて3D切断したところ。
リビングの天井は基本的に水平ですので、別途スラブツールで作成します。
また、この曲面天井にはハイサイドライト部分で、有機的な曲線状に欠き込まれている意匠がありますが、これは後日ソリッド編集で作成する予定です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。