ArchiCADでカレ邸を作ろう、の2回目です。
使用するArchiCADバージョンは19です。
通常、自分でゼロから設計するのではなく、元となる図面に基づいてBIMモデルを作成する場合は、ワークシートと呼ばれる2次元作図シートにCAD図面を貼って使用します。
CAD図面を貼ると、図面に描かれた線や点に対して、モデリング空間で参照しながらスナップできるので便利なのです。
今回もワークシートに図面を貼って使用しますが、JPG画像の図面となります。
これだと図面へのスナップが使用できないのと、スケールも正確でない状態ですので、まずはスケールを合わせる作業からはじめないといけません。
ワークシート上でもモデリング空間と同じように実寸を計ることができるので、図面の中で寸法が分かっている部分を計測し、その数字と図面上設定された数値の割合(比率)を計算して、拡大もしくは縮小して使うことになります。
今回の例ですと、画像図面の右上に縮尺のスケールが表示されていますので、こちらを使用して合わせます。
本当は、スケール合わせにはできるだけ長い距離を使用したほうが、誤差は減ります。ただ今回ははっきり寸法の分かる部分が他にないので仕方が無いですかね。
ワークシートに貼り付けた図面は、他のワークシートからも参照表示することが出来ます。
下記は2階平面図のワークシートに、すでに作成した1階平面図のワークシートを参照表示しながら、スケールや位置の調整をしているところ。
2階平面図には、1階のエントランスとリビング、書斎部分の天井伏図も表記されていますね。
平面図を貼り付けたら、各面の立面図も、平面図に位置合わせしながら貼り付けます。
立面図はもちろん高さ方向の調整も必要で、今回は1階フロアレベルを原点に設定します。フロアレベルは断面図のほうが明確に分かるので、断面図と立面図との調整も必要です。
平面図に合わせて、配置図兼屋根伏図も貼り付けます。
元の大きさからかなり拡大することになります。
南側立面図の貼り付け。
平面図では向かって右側の面ということになりますので、参照の回転機能を使って右に90度回転させています。
参照の回転は表示を一時的に動かしているだけですので、元のワークシートに影響はありません。
以上で一通りの参照図面を貼り付け終えました。
通常、BIMモデルの作成開始時には、レイヤー、断面形状、複合構造、マテリアル等の属性設定を行うことが多いのですが、今回はひとまずデフォルトのままで始めます。
材質やレイヤーなどについては、作業中に必要に応じ作成します。
また今回は図面化では基本図程度のものを作成しますので、複合構造の作成は行いません。
本日は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。